韓国旅行記
  
その2


この旅行記を読むにあたっては「フォトアルバム2」の写真を参照になるとよいと思います。
ココをクリックすると別ウィンドウでアルバムが開きます。
文中からも写真に飛べますが、そのときはブラウザでお戻りください。
その1が長かったので2はさらっと行きますね(笑)



7月11日、日曜日。

どんよりとした曇り空で、すこし湿気がある。
しかし、日本の梅雨よりずっと凌ぎやすい。

それにしても韓国は、トンボが多い。
叔母の家は住宅街の真ん中にあるが、空には数え切れないほどのトンボが飛んでいる。
くすんだ赤茶色のトンボがほとんどで、黄色いトンボも少しいるみたい。

私が子どもの頃は自分の家の近くでも、これぐらいの数のトンボは普通にいたものだ。
それがいまでは、ほとんど見かけなくなってしまった。

そういえば日本の古名は「あきつしま」(あきつ;あきづはトンボの意味)だったっけ…。

今日は叔母さん家の近くにある大きな公園にいってみた。
この一山新都市を建設中大雨が降り、川が氾濫した後に出来た、という三日月型の湖を囲むように公園がある。
夜は夕涼みの場として、10時を過ぎても家族連れがそぞろ歩く。

今日は日曜日だから特に人出が多い。
公園の一部がミニ・サーキットコースになっていて、小さな子どもが電動式ミニカーに得意げな顔をして乗っている。
その様子をビデオに収めるお父さん・お母さん。
綿菓子の売店も出ている。

公園内にはバラ園あり、韓国様式のパゴダがある展望台あり、松林あり。

韓国の人は本当に松が好きだ。
西洋風の庭園を作っても必ず松を植えている。
ワールドカップの会場になったソウルのメインスタジアム前にもあった。
それも独特の「刈り込み」方をする。
てっぺんだけ葉を残して、下の方は枝も全部伐ってしまうのである。
そして韓国の地面は粒の粗い白い砂地なので、まさに「白砂青松」の世界である。

ぶらぶら歩いているうちに、温室を発見した。
無料らしいので遠慮なく入ってみる。
可愛いサボテンの植え込みがあったので激写!激写!!(写真007〜009)

公園の遊歩道は足に優しいクッション素材で舗装されていて歩きやすい。

午後になって雨が降り始めた。今回の旅行はお天気に恵まれない。(梅雨時だしねぇ)

今日は午後からソウル市内にでて、美術館や宮殿を見学する予定だったが
中止した。(前回の訪韓ですでに行った事があったし)
その代わりに、マンションのモデルハウスを見に行った時のことは、この日の日記を見てくださいね。


7月12日、月曜日。

今日はいよいよ「韓国民俗村」に行く日だ。
ずっと行ってみたかった所なのだ。

民俗村は「水原」というところにある。
韓国語では「スウォン」と発音する。文字も音も非常にきれいな街だ。

日本から持参した最新のガイドブックには、ソウル郊外のバスターミナルから民俗村への直行バスがある、とあったので、この方法が一番簡単だろうと、まず地下鉄に乗って件のバスターミナルに向かった。

1時間半かかった。

そのバスターミナルの案内板は全部ハングルでお手上げだった。(地名が漢字で表記されているバスターミナルもある)
とりあえずインフォメーションの女の子に「はんぐくみんそくちぇ(韓国民俗村)?」と訊いてみた。

が、彼女は気の毒そうな顔をして「そのバスはここからは出発していない」

………。

またやっちまったか〜ぁ??

ガイドブック…のうそつき〜〜〜!!
と叫んでも仕方がないので、彼女のアドバイス通り地下鉄で「洪南」という駅まで戻り、そこからバスで水原に行く事にした。

「まぁ、時間あるし。誰かと待ち合わせしてるわけでなし」
こういうときに一人旅は楽だなぁと思うわけだ。

さてさて、トーキョーの地下鉄では迷いまくりだった私も、韓国の地下鉄では迷った事がないのだぁ!!
韓国の地下鉄駅には数字で番号がふってあって、出発する駅と、行き先の駅の番号をおぼえておけば間違いなく目的地に着けるのであった。

各路線にはテーマカラーが決まっており、路線を乗り換えるときも、駅構内の壁にある、そのテーマカラーの帯に沿って歩いて行けば、ハングルが全く読めなくても楽々乗換えが出来てしまう。
方向音痴の私には、優しい地下鉄さんなのであった。

東京メトロは私には厳しい地下鉄さんなのであった。

そういうわけで「洪南」には難なく到着した。
洪南にはてっきりバスターミナルがあるのかと思っていたら、普通の路線バスの普通のバス停で待たなければならないと判明。

スタバの前の普通のバス停で、普通にバスを待っている人たちと水原行きのバスを待つことになった。

これはかなり困った状況だ。
スタバの前には3つもバス停がある。50mほど先にはさらに4つのバス停。
そして30路線はあるバスの行き先は当然ハングルで書かれている。

「どのバス停で、どのバスに乗ればいいんだ??」

私の経験上、こういう場面で「何かを一生懸命うったえている」人には必ず救いの手が伸べられるものなのであった。
「一生懸命」が一番のポイント。まず自分から動かねば。

私は二つの「バス停溜り」の間を、走って行き来しながら「スウォン?スウォン?」とバスを指しながら訊いてみた。
「一生懸命」な私の顔にビビッて逃げてしまう人もいたが、わざわざバス会社(?)にケータイで訊ねてくれる人もいて、何とか水原行きのバスに乗ることが出来た。

あー、ヨカッタネ!

水原の駅前には民俗村のインフォメーションセンターがあり、そこから直行の無料のバスが出ている。
これに乗ってしまえば、もう何の心配もないぞ。

私が無事に「韓国民俗村」に着いた時、すでに家を出発して4時間が経っていた…。

…早めに家を出ていてヨカッタネ!!(←ヤケではありません)

さて民俗村ですが(写真010〜044)
期待以上に素晴らしかった!全く苦労して来た甲斐があったというものだ。
天候のせい(またしても雨が降ったり止んだり)と、観光シーズンから少し外れた時期であるせいで村内は人影もまばら。

午睡にまどろむ、百数十年前の韓国の農村に迷い込んでしまった感じがする。

白い砂地の地面に良く手入れされた樹木や、庭の花々が美しく映えている。

村内で飼っている牛、ヤギ、犬も本物ならば(写真013024030など)軒下に干してあるトウモロコシや藁も全部本物だ(写真015参照)

各家を「訪問」すると、縁側でおじいさんが縄を綯っていたり(写真017)、おばあさんが畑を耕していたりする。

気ままにぶらぶらと楽しんで歩いていたら、広場のようなところに派手な衣装をまとった一団が現れた。(写真033
有名な「農楽」のパフォーマンスだ。

いままで「農楽」は日本のTVなどで何度も見た事はあたったが、こういう「場所」で、しかも生で見るとやはり臨場感が違う。

最初は比較的ゆっくりしたテンポで始まった音楽と踊りが、だんだんスピードを増し、最後にはかなりアクロバット的なダンスになるのにはビックリした。凄い迫力だ。

メンバーは若い男性がほとんどで、中にはどう見ても高校生ぐらいの子もいた。一人だけ中年の男性が混じっていたところをみると、彼が先生かもしれない。(女性はいない)

叔父さんの話によると、民俗村で農楽のパフォーマンスのアルバイトをしている子は、毎日毎日お客さんに芸を見せているので、技術がハイレベルな子が多い。それで大学に学科試験を免除されて「一芸入学」という形で入る子もいるのだそう。


雨足が強くなってきた。

あちらの家、こちらの家の軒づたいに村内を回っていく。
村内には川も流れていて、優雅な曲線を描く木の橋が架かっていた。(写真042参照)

その橋を渡った先にあるのが「済州島」エリア。
韓国の南にあるこの島の民家は、本土の様式と若干違う姿を見せていた。

庭にある石を穿っただけの素朴な鉢に、びっちり浮かんでいた水草が面白くて写真をパシャパシャ撮っていたら(写真043参照)変なものを撮るヤツだなー、と思われたらしく、「村」のおばさんが
「ここにもっときれいなお花があるよ。これをお撮りよ」と声をかけてくれた。

おばさんのオススメはキムチ壺の上の満開の松葉ボタン(写真044

せっかく「自分の家」に来てくれたのに、このきれいな花に気がつかないで、あの「ヘンな」ものの写真だけを撮って帰るなんて可哀想だと思ってくれたのだろう。
ありがたく撮らせていただく。

ファインダーを覗いていると、ここが20年まえに「作られた」村ではなく、家族がいて、代々伝わる大事なキムチの壺があって、花を愛でる気持ちを忘れないお母さんがそのキムチ壺を守っていて、私はその家にお邪魔させていただいている気持ちになっていた。

「家の壁がね、石なの。チェジュトウ(済州島)の特徴なの」
おばさんは引き続き親切に説明してくれる。
写真をとってやるから花壇の前に立て、とか家の縁側に座れ、とか色々サービスしてくれた。

「済州島」から離島すると、現代の韓国に戻っていた。